ステンレスフライパンのデメリットは、くっつきやすいことと、重いこと。
しかし、くっつくことについては、使い方がわかれば問題ありません。
重さについては、少し小さくても、普段使っているものと同じくらいの重さのフライパンを選んだほうが良いですよ。
お手入れは簡単で、使い終わったらすぐにふき取って洗い流せばきれいになります。
その他にも、ステンレスフライパンには、頑丈で錆びにくいなどメリットがたくさん!
使い慣れてきたら、様々な調理を楽しんでくださいね。
ステンレスフライパンのデメリット くっつく時の使い方を解説
ステンレスフライパンのデメリットは、食材がくっつきやすいことです。
理由はフライパンの調理面に、テフロンのようなコーティングが何もないからです。
使うときにはコツがあり、油でコーティングしてから調理すれば問題ありません。
今までの定番の方法よりも簡単なやり方があるのでご紹介します。
くっつくから使うのをやめた、なんて方もぜひ参考にしてください。
くっつかない使い方
ステンレスフライパンの使い方は「フライパンと油を温めて、煙が出たら火を止めて、冷ます」。
これで調理に入れます。
1)油を入れる
フライパンを温める前に、コーティングに適した油を入れましょう。
油には、乾性油、半乾性油、不乾性油など、向き不向きがあります。
乾性油は、グレープシードオイル、アマニ油、エゴマ油などで、乾いたときに膜を作りやすいですよ。
半乾性油は、サラダ油、なたね油、大豆油、こめ油、ヒマワリ油、コーン油などで、それなりに使えます。
不乾性油のオリーブオイル、ゴマ油、椿油、ひまし油などは、膜を作りにくいです。
2)きちんと予熱する
火をつけたら、油を全体になじませながら、煙が出る瞬間まで2~3分くらい温めましょう。
時間をかけて温めるのは、とにかく全面を均一に熱くするため。
ステンレスは熱が伝わりにくい素材なので、温め方が不十分だとうまくコーティングできません。
逆に煙が出すぎると、油がダメになってしまいます。
3)いちど冷ます
煙が出たらすぐに火からはずして、横に置いておくか濡れ布巾の上で冷ましても良いです。
手でさわっても、だいたい大丈夫なくらいまで冷ましましょう。
冷めた油は乾いて固まり、これでコーティングのできあがり。
あとは調理用の油を入れて、ふつうに調理をはじめることができますよ。
以上が、最近の分かりやすいやり方です!
ステンレスフライパンの使い方(慣れた人向け)
使い慣れている人の定番の方法は、煙が出るまで温めたりいちど冷ましたりしません。
フライパンや油の様子を見ながら、温かいままスムーズに調理に入るからです。
火加減や油加減に慣れれば、いろいろな料理ができそうですね。
1)フライパンを温める
まずフライパンだけを中火で2~3分くらい温めます。
強火だと温まり方にムラができて、食材がくっつきやすくなるので気をつけてくださいね。
また、フライパンの温め方が不十分だと、とくに肉の場合は表面を焼き固めてくれないのでくっつきます。
指先に水をつけて、フライパンに水滴をたらしてみます。
ジュワッと蒸発するしずくが、転がる玉になったらOK。
2)油を入れる
フライパンに油を入れたら、すぐに弱火にしておきましょう。
(場合によりますが、ここで煙が出たらいちど火を止めても良いくらいです)
広がった油に、すじ状の模様が現れたら油が温まったサイン。
高温になりすぎると、食材がすぐ焦げます。
ステンレスは温まりにくいと同時に、いちど温まると冷めにくいので弱火で調理できますよ。
以上が、使い慣れている人の方法です。
油を入れる順番がフライパンを温める前でも後でも、くっつかない使い方は火加減しだいです。
もちろん10~20秒でも良いから冷ませば、油の膜がより落ち着つくかもしれませんね。
ステンレスフライパンは重いのか解説
ステンレスフライパンは、鉄よりは軽いですが、テフロンよりはずっと重いです。
先ほどご紹介した通りで、くっついて焦げやすい点は大丈夫ですが、重さはどうすることもできません。
重いフライパンは、使いにくいのではないかと心配になりますよね。
ステンレスフライパンは、ステンレスだけでなく、軽いアルミニウムも合わせた軽量タイプが主流です。
大きさは20センチや24~28センチなどがあり、重さは900~1500グラムになります。
製品を選ぶときは、ふだん使っているフライパンの重さをチェックしておくと考えやすいですよ。
重さが気になる場合、ステンレスフライパンは、振って炒めるような調理には向いていません(チャーハンなど)。
フライパンを振るとき専用のフライパンを分けておくことをおすすめします。
ステンレスフライパンのお手入れは簡単!
ステンレスフライパンの普段のお手入れ方法は簡単です。
温度変化に強いので、熱いまま水につけてもOK!
焦げつかないようにフライパンを使うと、優しく洗って保管しておくことができますよ。
コーティングをあまり洗い流さずにすむので、次回の調理も使いやすいですね。
新しく使い始めるときは、細かい汚れがあるかもしれないので洗剤で洗ってください。
また、ステンレスフライパンは、鉄フライパンのような油ならしは必要ありません。
ふだんの洗い方
1)汚れをふく
調理し終わったら、キッチンペーパーなどで油汚れをすぐにふき取りましょう。
だいたいでも良いのでふき取っておくと、あとがやりやすいです。
2)汚れを浮かす
フライパンが熱いうちに、水またはお湯につけ置きすると汚れが浮かんできますよ。
ステンレスは温度変化に強いので、熱いまま水につけても大丈夫。
3)洗う
フライパンの熱が残っているうちに、柔らかいスポンジでさっと洗えばきれいになります。
油の膜を全部落とさないようにすれば、次に使うときもコーティングを作りやすそうですね。
ステンレスフライパンの基本的な洗い方は、食器用洗剤などを使わないで洗います。
「洗剤はダメ」というわけではないので、ひどい汚れには洗剤を使ってください。
すこし焦げた場合
すこし焦げ付いたときは、ふだんの洗い方よりも長くお湯につけておきましょう。
これで簡単に取れないときは、つけ置きのお湯を沸騰させます。
それでも取れないときは、スポンジに洗剤をつけて洗ってください。
頑固な焦げの場合
フライパンに焦げが浸るくらいの水を張り、重曹を大さじ1~2杯入れます。
火をつけて10~15分くらい沸騰させて、火を止めたら1時間~半日ほどつけ置き。
焦げの程度によりますが、あとはスポンジで洗うと取れますよ。
それでも取れないときは、木や竹製のヘラなどでこすれば表面が傷つきにくいです。
鏡面仕上げの見た目を気にしなければ、たわしやスチールウールで洗っても問題ありません。
変色した場合
フライパンに10%希釈の酢水を入れて、3分間くらい沸騰させます。
あとは、洗剤でよく洗ってください。
10%希釈とは、たとえば水が500mlに対して酢は50mlですね。
お掃除用のクエン酸も、酢と同じ「酸性」なので使えます。
「酸性」は「塩素系」の洗剤と混ぜて使うと、有毒ガスが出てとても危険。
私は、両方ともたまたま同じところに少したらして、偶然に混ざってしまったことがあります。
そのときは、急に吐き気とめまいがして動けなくなりました。
たくさん混ざると刺激臭がありますが、少量で気づきませんでした。
台所や流しには、漂白剤やパイプ通しなどの塩素系があるので気をつけてくださいね。
ステンレスフライパンのメリット
ステンレスフライパンのメリットは、たくさんあります。
ステンレスという金属には特徴があり、まず見ただけでもキラキラしてとてもきれい。
先ほどお伝えした、お手入れが簡単なものメリットですね。
その他にも良い点がいろいろあり、上手に使うと長く愛用できますよ。
- シルバーに輝くステンレスは、実用性とデザイン性に優れ置くだけでもキッチンが華やかに!
- ステンレスは、頑丈な金属で錆(さ)びにくく傷つきにくいので一生ものとして使えます
- ステンレスは保温性が高く、弱火や余熱で調理ができるのでガス代の節約にも!
- ステンレスは温度変化に強いので、調理後すぐ水につけても大丈夫
- 汚れを落としやすく、ふだんの手入れが簡単
- 銀色の調理面なので、ソースや油や煮汁などの色を確認しやすいです
- 調理面の油が、全体にさらさらと簡単に広がりやすくテフロンのように弾かれません
- ガスだけでなく、IHにも対応できるものが多いです
ステンレスフライパンは最強
ステンレス(stainless)とは「錆びない」という意味で、名前からして最強です。
ステンレスフライパンは、軽い素材のアルミニウムを何層にも重ね合わせた製品が主流になっています。
冷めにくいステンレスと、温まりやすいアルミニウムを合わせて「温まりやすく冷めにくい」フライパンです。
この多層構造のフライパンがあれば、いろいろな調理ができるので効率的ですね。
また、底面と側面の全面多層構造でふた付きを選ぶと、「無水調理」や「無油調理」などができますよ。
食材の水分や脂だけで効率よく火が入るので、食材の旨味そのものを味わえる調理法です。
1)茹でる
ほうれん草やブロッコリーなどは、ふたをすれば水分は必要ありません。
2)煮る
肉ジャガや豚バラ白菜なども、水分なしで食材と調味料を入れたらふたをします。
3)炊く
ごはんの場合は、お米と水を1対1ずつ入れてふつうに炊くことができます。
4)蒸す
あさりの酒蒸しなどは、いちど温めたら火を止めて余熱で十分です。
5)炒める
保温性が高く冷めにくいので、野菜炒めなどシャキっと仕上がります。
6)揚げる
鶏のから揚げなど、ふたをして揚げることができます(換気扇なしでもいいかも)。
7)オーブン
ステンレスは高温に強いので、取っ手を外せるタイプならオーブンにも使えます。
8)焼く
ステーキやハンバーグは、無油調理できるので油はひきません。
焼き魚も油はいらないし、ふたをするとふっくらした仕上がり。
クッキングシートをしいてもちゃんと焼き目が付きますよ。
その他、食パンやシフォンケーキも焼くことができます。