オートミールの欠点は、消化が悪いことと、万人受けしないことでしょう。
オートミール(エンバク)を主食にすると、お米やパン、麺よりヘルシーで腹持ちが良いことがメリットです。
炊いたご飯に見立てて食べることもできます。
(オートミール30gと水60gをレンジで1分半くらいチンするだけの手軽さです)
私は美味しいと感じますが「やっぱいお米がいい!!」と思う人もいます。
また、エンバクには小麦粉のようなグルテンがないので、小麦粉の代用にならないこともあります。
オートミールの主な栄養素は、ご飯やパンと同じで炭水化物。
そのため、たんぱく質やビタミン、ミネラルはあまりありません。
足りない栄養素を補うには、普段の食事と同じようなバランスの良いおかずを心がけると良いですよ。
オートミールの欠点
オートミールの欠点は、消化が悪いことと、万人受けしないことくらいです。
デメリットを調べるといろいろ出てきたのですが、今まで食べていて感じるのはこの2点です。
オートミール1食分の目安は30gと言われています。
ご飯茶わん一杯(160g)や、6枚切り食パン1枚(約60g)と置き換えた場合、オートミールはカロリーや糖質が少なく、ヘルシーな食材です。
オートミール 30g | 白米 160g | 食パン 60g | |
カロリー | 105kcal | 250kcal | 161kcal |
炭水化物 | 20.7g | 59.4g | 30.4g |
たんぱく質 | 4.1g | 4.0g | 5.8g |
食物繊維 | 2.8g | 2.3g | 2.8g |
糖質 | 17.9g | 57.1g | 27.6g |
糖質は(炭水化物ー食物繊維)で計算しています。
ご飯を炊き忘れた!という時も、オートミールなら5~10分で食べられます。
「米化」や「ごはん化」と言って、炊いたご飯のように食べる方法があるからです。
※オートミール30gを60g(60ml)ほどの水に5分ほど浸して、電子レンジで温めるだけ(600Wで1分半くらい)
かさは、ご飯茶わん半分くらいになるので、ちょっと少なく感じるかもしれません。
私も最初は「少なっ!」と感じました。
また、昔からある「オートミール粥」の場合は、オートミール30gを180~200mlのお湯で5分くらい煮るだけです。
こちらは、ご飯茶わん一杯くらいになります。
オートミールはメリットも多いですが、欠点にあげた「消化が悪い」「万人受けしない」について詳しくお伝えします。
消化が悪い
オートミールは食物繊維が豊富なので、腹持ちが良かったり、腸内環境を整えてくれたりしてダイエットにも向いていますが、消化が悪いです。
そのため、食べ過ぎには気を付けて、ゆっくり食べるようにするとよいでしょう。
水分も多めにとったほうが良いです。
オートミールがうまく消化できないと、お腹が張ったり、下痢や便秘になることがあります。
私の場合は、オートミールを1日2食食べ続けると、お腹が張ることが多いです。
特に、今主流の米化(炊いたご飯に見立てた食べ方)だと、便が硬くなる気がします。
(水分はオートミール粥の1/3くらいと少なく、煮るわけでもないからなのでしょうか…?)
体質によるのではないかと思いますが、オートミールをたくさん食べたいけどお腹が張ってしまうのが、私にとっては欠点です。
味や食感が苦手な人もいる
オートミールの味や食感は、好みが分かれます。
オートミールそのものは、何の味、と例えるものがない味なのですが、私はとても好みです。
でも、この味と独特の香り、ねとっとした感じは、苦手な人もいるでしょう。
食べやすいのは米化という食べ方だと思います。
(ねっとり感がほとんどないので)
でも、家族の中には「ん?、あんまり…(よく分からない味)、ご飯の方が断然おいしい」という感想の者もいました。
オートミールを初めて食べたのは15年くらい前で、昔からあるオートミール粥を食べました。
私の場合は、味付けなしでそのままでも十分食べられる感じです。
最近「米化」という食べ方もするようになり、これも美味しかったです。
ただ、オートミールのシリアルだけは苦手でした。
牛乳やヨーグルトに入れてオートミールを食べるのは人気のようなので、試しに、ナッツやドライフルーツ、オートミールが入ったグラノーラを買ってみたのですが、私には正直まずかったです・・・
例えると、粉を生で食べている感覚でした。
「オートミール粥も米化も苦手だけど、オートミールを食べたい!」という方がいるかもしれません。
そんな方は、オートミールそのものではなく、調理して食べるのがおすすめです。
雑炊やリゾット、スープに入れたり、チャーハン、お好み焼き、ドリア、オムライスなど。
また、商品によっても味や食感が違ったりするので、いくつか試すのも良いと思います。
ちなみに、クイックオーツ(細かいオートミール)はねっとりするので、砕いていないロールドオーツが食べやすいと思います。
↑ 昔からよく食べていたアリサンの有機オートミール(ロールドオーツ)
当時はオートミール粥で食べていただけなのですが、好きな味です。
米化を試したところ、ちょっと癖を感じました。
数ヶ月前に、スーパーで「粒感しっかり オートミールごはん(ケロッグ)」を買ってみたら美味しかったです。
味と、米化したときに、少しだけねとっとする食感も好みでした。
でも、できればオーガニックのものを食べたいなと思い(値段も変わらない・・というかむしろ安いかも)、ネットで口コミや価格を見て試しています。
↑ 最近買ってみた、こめたつというお店の有機オートミール(ロールドオーツ)
「粒感しっかり オートミールごはん」よりあっさりした味とサラッとした食感で、初めての方でも食べやすいと思います。
無農薬栽培食品 スローフーズさんのオートミールも、ねっとり感がなくあっさりしていて、初めての方でも食べやすいと思います。
↑ 画像をクリックすると楽天へ移動します
ただ、もみ殻が少し混ざっていたので、ちょっと食べにくい感じがしました。
オートミールに足りない栄養素
オートミールは「燕麦(エンバク)」という麦の一種です。
オーツ麦とも呼ばれます。
主食のご飯やパン、麺のように、主な栄養素は炭水化物です。
そのため「たんぱく質」「ビタミン」「ミネラル(無機質)」が、オートミールに足りない栄養素となります。
オートミール(1食分30g)の主な栄養素
- カロリー:105kcal
- 炭水化物:20.7g
- 食物繊維:2.8g
- 糖質:17.9g
- 鉄:1.2mg
参考:食品成分表データベース(文部科学省)https://fooddb.mext.go.jp/index.pl
糖質は(炭水化物ー食物繊維)で計算しています
オートミール1食分(30g)の栄養成分を見ると、ミネラルのひとつである「鉄」は1.2mgでした。
鉄の1日あたりの推奨値は、例えば30代男性の場合7.5mg、女性の場合10.5mg。
そのため、オートミールは、炭水化物や食物繊維の他に、鉄分が豊富な食材だと言えるでしょう。
(ちなみに、ご飯やうどん、パンの鉄分は少なかったです)
また、オートミールはカルシウムとビタミンB1が多い、と紹介されていることも多いので調べました。
確かに、1食分で見るとご飯やパン、うどんよりは多いですが、1日の摂取量を確認すると、カルシウムやビタミンB1は少なく感じました。
オートミール(1食分30g)のカルシウム、ビタミンB1
- カルシウム:14mg ・・1日あたりの推奨値(例えば15~74歳の女性の場合で660mg)
- ビタミンB1:0.06mg ・・1日あたりの推奨値(例えば18~74歳の女性の場合で1.1mg)
参考:日本人の食事摂取基準(2020 年版)厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf
足りない栄養素を補うには、普段、ご飯を食べる時のようなおかずを一緒に摂ると良いでしょう。
たんぱく質(例:肉・魚・卵・豆・乳製品など)や、ビタミン・ミネラル(例:野菜・きのこ・海藻・フルーツなど)ですね。
朝食なら、オートミールだけでなく、牛乳やヨーグルト、卵、フルーツと食べるなど。
時間があれば、卵雑炊(やリゾット)、オートミールで作るピザやパンケーキなどもあります。
私はオートミールにヨーグルトをかけて食べるのは苦手ですが、知人は、ミックスナッツときな粉、ハチミツをトッピングしてよく食べているそうです。
その時に、フルーツや、目玉焼きかウインナーを一緒に食べたりもするそうですよ。
昼食や夜食にオートミールを食べるなら、普段のおかず(主菜、副菜、味噌汁)と食べれば自然と足りない栄養が補えるでしょう。
オートミールを使ったチャーハンやオムライス、お好み焼き、グラタン(ドリア)などもいいですね。
オートミールと小麦粉との違い
オートミールは「燕麦(エンバク)」という麦の一種からできています(オーツ麦とも呼ばれます)。
小麦粉は、小麦からできています。
えん麦も、小麦も、そのままでは食べられないので、もみ殻を取り除きます。
小麦粉は、その後、ふすま(お米で言うと糠の部分)を取り除いて粉にしたものです。
(ふすまも一緒に粉にした全粒紛もあります)
パンやめん類、ケーキ、お菓子をはじめ、多くの食品に使われています。
オートミールは、もみ殻を取り除いた後、蒸してローラーでのばして乾燥させたものです(ロールドオーツ)。
さらに、細かく砕いたりすぐ食べられるよう加熱処理したものが、クイックオーツやインスタントオーツです。
(もみ殻を取り除いた粒の状態や、小麦粉のように粉にして使われることもあります)
エンバクと小麦は、麦といっても別物なので、栄養成分に違いがあります。
また、エンバクは、小麦と違いグルテンがないので、パンや麺などを作るのは難しいでしょう。
同じ1食分で栄養成分の違いを見ると、パンやうどんと比べ、オートミールはカロリーや糖質が低いです。
主食のパンやうどんをオートミール30gに変更すれば、カロリーや糖質が少し減るという計算になりますね。
オートミール 30g | ゆでうどん 200g | 食パン 6枚切り | |
カロリー | 105kcal | 190kcal | 161kcal |
炭水化物 | 20.7g | 43.2g | 30.4g |
たんぱく質 | 4.1g | 5.2g | 5.8g |
食物繊維 | 2.8g | 2.6g | 2.8g |
糖質 | 17.9g | 40.6g | 27.6g |
脂質 | 1.7g | 0.8g | 2.7g |
鉄 | 1.2mg | 0.4g | 0.3g |
糖質は(炭水化物ー食物繊維)で計算しています。
また、先ほど紹介したように、オートミールは鉄が豊富なことも小麦粉との違いのひとつです。
エンバクは、小麦と違い、グルテンを作るタンパク質を含んでいないグルテンフリーの食材だと紹介されています。
(今まで知りませんでした!)
ただ、オートミールを販売しているサイトを調べると、グルテンフリーと書いてあったりなかったり・・。
エンバクには、グルテンがあるものと無いものがあるという意味かなと思ったのですが、この点は調べてもわかりませんでした。
ただ、オートミールを作る過程で小麦が混ざることがあるため、小麦のグルテンが含まれることがあるということのようです。
また、栽培に関しても、エンバクと小麦が近くに植わっていれば、小麦が少し混じってしまうことが考えられます。
オートミールは、基本的にグルテンはほぼ0と考えて良いと思いますが、グルテンアレルギーの方は、商品ページで確認した方が良いですね。
オートミールを主食にする際のデメリットは?日本人には合わない?
オートミールは、お米やパン、麺のような主食の代わりにすることができます。
食べ過ぎなければ、オートミールの方がカロリーや糖質が少ないのでヘルシーです。
オートミールを主食にする際のデメリットは、最初の項目でお伝えしたように、消化が悪いことと、万人受けしないことでしょう。
特に、主食となると、ごはん(お米)派も多いと思います。
米化してご飯のように食べることもできますが、もちろん、炊いたお米とは全く別物です。
ちなみに、私の場合は、納豆だけはご飯(お米)じゃないと駄目でした。
(お茶漬けみたいに、味噌汁などにレンチンしたオートミールと納豆を入れて食べるなら美味しいんですけどね)
また、朝食と昼食の主食をオートミールにしていたことがあるのですが、水分を摂るように心がけても、お腹が張ってしまったり、便が硬くなったり(そのことで便秘になったり)しました。
オートミールは好きですが、私の場合は1日1食までがちょうど良いかなと思っています。
また、オートミールは、小麦粉と違いグルテンがないため(栽培や製造過程でごく少量入ることがありますが)、小麦粉の代わりに使うには工夫が必要です。
例えば、小麦粉の代わりにオートミールでお好み焼きを作るとまとまりにくいので、つなぎに卵を加えるなど。
グルテンが必要なパンや麺を作るのは難しいでしょう(コシや弾力、ふわっと膨らませることができないため)。
このようなデメリットはありますが、オートミールは日本人には合わないのか、というとそんなことはありません。
オートミールで体調が良くなる人もいます。
オートミールが合わないのは、体質の違いや好みによるでしょう。